日本の中小企業が生き残る鍵は「オープンイノベーション」と、元橋一之東京大学教授は提言する。オープンイノベーションとは、企業が自社の技術をオープンにし、他社や、大学、国、自治体などと連携してイノベーションを起こそうというものだ。技術や開発テーマを秘密にし、クローズドの環境からイノベーションを生み出そうとしてきた以前のメーカーのあり方とは逆の発想である。そこに活路を見出す神奈川県小田原市の鋳造メーカーを取材した。

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今回紹介するコイワイは、まさにオープンイノベーションによって成長を続ける中小企業です。技術を公開し、認知度を高めることで、大手メーカーの試作開発から、JAXAや、北海道大学との医療器具の開発など新しい分野に領域を広げています。多くの町工場が苦境に立たされているなか、右肩上がりに売り上げを伸ばしています。