「リバースモーゲージ」利用者も注意が必要
さて、2022年問題は別のところにも影響を及ぼす可能性がある。最近は自宅を担保に老後の生活費を借り、当事者が亡くなった時点で抵当に入った自宅を売却し、債務に回すという「リバースモーゲージ」を取り扱う金融機関が増えている。
例えば世田谷区や練馬区在住の親がこの制度を利用している場合、2022年問題で資産価値が契約時に比べて大幅にダウンすると厄介なことになりかねない。先の住宅ローン同様に担保割れが起こり、融資額が減らされたり、場合によっては契約終了前に融資自体を打ち切られたりする可能性があるからだ。
メガバンク3行を含めた60行前後が参入、米国並みの普及を目指すリバースモーゲージだが、2022年問題やその後の不動産価格の下落が思わぬネックとなるかもしれない。
<おさらい>
◆2022年以降には、生産緑地法の指定解除を機に大量の農地が宅地化され、都内の地価が暴落するリスクがある。
◆都下の八王子市、町田市、立川市、23区の練馬区と世田谷区は、「2022年問題」による地価変動リスクが高い。
◆地価変動リスクが高いエリアの物件を所有している人が売却を考えているのであれば、早めに売却を検討する方がいい。
◆2022年以降には、生産緑地法の指定解除を機に大量の農地が宅地化され、都内の地価が暴落するリスクがある。
◆都下の八王子市、町田市、立川市、23区の練馬区と世田谷区は、「2022年問題」による地価変動リスクが高い。
◆地価変動リスクが高いエリアの物件を所有している人が売却を考えているのであれば、早めに売却を検討する方がいい。
森田聡子(もりた・さとこ)
日経BP社 経営メディア企画編集センタープロデューサー
早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。地方新聞社などで勤務した後に日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社。金融やライフスタイルを中心に、取材・執筆・編集活動を行う。『日経おとなのOFF』編集長、『日経ビジネス』副編集長、『日経マナー』編集委員などを経て現職。ファイナンシャル・プランナー。
日経BP社 経営メディア企画編集センタープロデューサー
早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。地方新聞社などで勤務した後に日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社。金融やライフスタイルを中心に、取材・執筆・編集活動を行う。『日経おとなのOFF』編集長、『日経ビジネス』副編集長、『日経マナー』編集委員などを経て現職。ファイナンシャル・プランナー。
(写真=iStock.com)