同業者から高い評価を受ける2校
大学は学生にどこまで手を差し伸べているのか。プレジデント誌編集部は大学通信が高校の進路指導教諭の回答を集計した「就職に力を入れている大学」ランキング上位50校の就職課を対象に、評価する他校の就職課についてアンケートを実施。さらに前出の識者の話を参考に、支援に熱心な就職課ベスト10校を独自に選出した。
多くの同業者から支持を集めたのが、大学通信提供のランキングでも1位と2位だった明治大学と金沢工業大学だ。明治大学は、就活が始まるとノウハウを書きこんだ専用手帳を配布し、士気を高めるための「出陣式」を開催。プログラムも豊富で、4年生の12月には中小企業の社長が内定の出ていない学生を直接スカウトする採用イベントまで設けている。他校からは「卒業生の強固なネットワークの構築ができている」(専修大学)という評価もあった。
就活用バスの運行や、卒業生のビッグデータ活用など、独自の対策が目立つのが金沢工業大学。「就職支援を教員が主体的に実施している」(福岡工業大学)の声があったように、教員が「就職指導も教育の一環」の考えを共有し、「常に学生の活動状況は100%把握しています」(金沢工業大学)と自信を見せる。専門教員の5割が企業出身者で、実態に即したアドバイスができるのも強みだ。
このほかにも各大学が、知恵を絞って学生の成長を促そうとしている。子どもの就職が気になる読者は、参考にしていただきたい。