それでも「女として」輝けるから続ける

純粋な恋愛=純愛を目的としてパパ活市場に参入した洋子さん。今後、理想の相手を見つけることのできる手応えはあるのだろうか。

「先ほどお伝えしたように、私はパパ活で頂くお金を『ガマン料』として考えています。ガマンをしなくなるような関係になった時、つまりその人のことが好きになったら、お金は要らない。一緒に居られるだけで幸せ。でも、お金の関係から始まった相手の場合、お金のない関係に移行するのは難しい。頂くお金を安くすることも、高くすることも難しい。理想の相手を見つけられるような手応えは、今のところはまだないですね。自分なりの脚本がないと振り回されてしまうのが、パパ活の世界かもしれません。私自身も迷っています。好きな人が欲しかっただけなのに、いつの間にか道を外れてしまっている……。本当に好きなのはやっぱり夫なんだな、と再認識しているところです。

じゃあ交際クラブをやめればいいじゃないか、と思うかもしれないけど、そっちはそっちで大事、みたいな(笑)。種類が違うんですね。また何歳くらいまで女として見られるのか、ということも気になっています。いくつまで男性から誘ってもらえるのだろうか、という危機感はあります。せいぜい50歳くらいまでなのかな……という思いがあって、40歳くらいから焦り始めた部分がある。遅咲きなのかもしれませんが。道徳的な是非はどうあれ、自分の気持ちにしっかり向き合っている人が多いのではないでしょうか。自分の気持ちに対して、見て見ぬふりをしない。そこはいいところだと思います。不倫と同じく、パパ活をしている人はみんな真面目なのかもしれません」

不真面目な既婚者がパパ活をするのではない

世間の価値観からは外れているということを自覚しつつ、自分の気持ちに真摯に向き合ってパパ活を続けている洋子さん。

パパ活というと、シンプルにお金目的やセックスだけが目的で登録している遊び人の男女が多いという印象を持たれる方も多いかもしれない。確かに、遊び半分や冷やかしで登録している男女もいるだろう。

しかし実際は彼女のように、年齢を重ねる中で、そして現在のパートナーとの関係を見つめなおす中で、一人の女性としての生き方を真剣に考えた結果、意識的にパパ活という選択肢を選ぶ女性もいる。不真面目な既婚者がパパ活をするのではない。真面目な既婚者だからこそ、パパ活をするのだ。

出会い系や交際クラブなど、一見すると恋愛とは180度反対の世界に純愛を求める男女が集うという現象は、実は新しいものではない。