成功する会社と失敗する会社の見極め方

――失敗を前提にしなければいけないというと、尻込みする会社も多そうです。

シリコンバレーの中心、スタンフォード大学 起業家だけでなく、エンジニアの供給源にもなっているスタンフォード大学。大企業との共同研究やベンチャー企業支援を積極的に行う。広大なキャンパスの面積は、東京の杉並区とほぼ同じ。周囲にはVCが拠点を構え、次の巨大ベンチャーに投資しようと躍起になる。

失敗を織り込むことはCVC成功の条件の1つです。昔は商品開発に時間がかかったので、1度で成功することが求められました。しかし、いまは商品開発のスパンがものすごく短くなった。たとえばこの場で何かアイデアを思いついたら、1時間でアプリをつくれて販売もできる。失敗を恐れていては、とてもベンチャー投資はできません。

――シリコンバレーで日本のCVCが成功する条件は、ほかにもありますか。

外部の人材を活用することも重要です。いまビジネスのパラダイムはハードウエアからソフトウエアに移りつつあります。端的な例が自動車。いまはまだ「トヨタに乗っている」「ニッサンを買った」とメーカー名で語りますが、10年後には「ウーバーで来た」というようにサービス名で語る時代になります。こうした変化は、たとえるなら野球からサッカーにゲームが変わるようなもの。野球選手にサッカーをやれといってもできるはずがないので、外からサッカー選手を連れてくるべきです。

――現時点で成功の条件を満たしている日本の大企業はありますか。

注目しているのはトヨタです。2年前にTRIという研究所を1000億円の予算でつくり、トップには外部から著名なロボット研究者を連れてきた。それとは別に、17年100億円以上のファンドをつくり、投資をしています。ほかにはパナソニックや損保ジャパンもそれに近い動きをしている。実際に成功するかはわかりませんが、成功の法則に沿った動きをしていることはたしかです。