長引く不況でサラリーマンの財布の紐が固くなっている。彼らの愉しみである仕事帰りの一杯が、“家飲み”に変わりつつある。ビール市場では、ビールや発泡酒より価格の安い第3のビールが健闘。ビール大手5社の課税数量のカテゴリー別内訳を見ると、ビールと発泡酒がシェアを落とすなか、第3のビールが今年1~6月累計で29.1%を占めるまでになった。

ビール系飲料の内訳推移
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ビール系飲料の内訳推移

こうした動きを背景に、この分野にイオンとセブン&アイ・ホールディングスが7月下旬からPB商品を投入した。いずれも傘下のスーパーでは1缶100円(税込み)の価格設定をしており、この8月は数少ない成長市場に活路を求める“第3のビール夏の陣”が繰り広げられている。

(ライヴ・アート=図版作成)