自然探検編
冒険、虫、植物、石、釣り、星……キャンプには全部詰まっている
見えるのに釣れない魚をどう釣るか
自然探検を楽しむなら、「川上に向かってゆっくり歩く」ことがおすすめです。子どもにとっては大冒険感があります。「待って、待ってー」などと声を上げて、川の水に足を濡らしながら進むのが面白いんですね。川辺には、いろいろな虫がいます。植物も自生しています。石も落ちています。それらを事前に図鑑などで調べておいてもいいでしょうし、写真を撮っておいて家に帰ってから調べてもいい。場所によっては、上流からたくさんの化石が流れ着いているところもあります。見つけられたら一生の思い出になるでしょう。
川辺を歩き回ったら、今度は夕食をかけたゲームです。そのルールとは「釣れなかったらご飯のおかずはなし」というもの。このルールがあることによって、子どもの本気度が変わります。没頭力、集中力が全然違うのです。「魚が見えるのに釣れない。では、どうすれば釣れるか」と、見えない部分への想像力も鍛えられます。
もし釣れたら大喜び。私も経験がありますが、大人だってそれが忘れられないほどの思い出になるくらいですから、子どもにとっては一生ものです。釣れなくてもいい。親子で「醤油めし」を食べるのもおつなもの。家族の一体感を感じることができるうえ、後々何度もその思い出を語り合うことになるでしょう。アウトドアの経験があまりなければ、オートキャンプ場から始めてもいいでしょう。
夜になったら、地べたにゴロリと寝転んで空を見上げます。親としては、北極星と北斗七星の位置関係など、星に関する入り口のところだけでも押さえておきたいところ。「天の川は北から南へ流れていて、ベガ、デネブ、アルタイルが夏の大三角形をつくっているんだよ」などと説明してあげられればベストです。子どもの目には、そうした親の姿がかっこよく映りますから。
星といえば「流れ星」を見たいという子どもはたくさんいます。これを叶えるのは意外に簡単。星がよく見える場所であれば、20~30分、夜空を見上げていればひとつは見られる可能性が高いです。
天体望遠鏡がなくてもかまいません。月のクレーターや土星の輪を見れば、たしかにインパクトがありますが、それよりも、最初は肉眼で星座を探したり、流れ星に願いを込めたりして一緒に発見を楽しんでみてはいかがでしょうか。