中学受験を最優先するかたちでスリム化

まずは教育費を、中学受験を最優先するかたちでスリム化。姉は習い事をすべてやめ塾のみとし、妹は塾と習い事1つを残した。そのほかにも食費、水道・光熱費、通信費、自動車関連費を削減。車も手放したので、塾の送り迎えはやめて電車通学に切り替えた。また塾のあとのコンビニ間食の代わりに、妻が手作りのおにぎりを持たせることにした。

これでようやく、月の収支は5万2000円のプラスへ転じた。夫のボーナスとあわせると、年間154万円の教育費を捻出できるメドが立った。

それでもまだ2人分の教育費の目安260万円には程遠い。このままでは、妹が進学塾に通い始めた瞬間、赤字家計に逆戻りである。

節約だけでは足りないとなると、残る手段は収入増だ。パートだった妻がフルタイムで働き、100万~200万円の年収アップを目指していくことが必須になるだろう。一般的に中学受験は専業主婦が有利と言われる。お弁当づくりに送り迎え、学習サポートにと、親の出番が多くなるためだが、背に腹は代えられない。また2人を無事に育て上げたのち、ようやく巡ってくる老後資金を貯めるチャンスにスパートをかけられるよう、世帯の「稼ぐ力」を底上げしておきたいところでもある。

「公立」の中高一貫校という選択肢もある

ただし、やはり無理をしないと成立しない家計であるのは事実。姉が受験対策を始めた小4から、妹が大学を卒業するまでの15年間は、ずっと教育費負担が大きくなる見込みでいくら稼いでも貯蓄できない状態に陥る。すなわち教育費地獄が続くはずだ。

そもそもなぜ私立中高一貫校にこだわるのか、理由を見極める必要があるが、1つの方法として、「公立」の中高一貫校という選択肢もある。