「統一地方選後の参院選で自民党が負ける」というジンクス
石破氏側も、このことは意識している。陣営の幹部は「森友、加計問題が盛り上がった今年前半、『安倍氏の3選は消えた』というムードが高まっていたことを思い出してほしい。再び当時のようになる可能性は十分ある。
統一地方選、参院選を来年に控える今回こそ、風向きが変われば早い」と期待する。総裁選は9月20日に行われる方向で準備が進む。今後、1カ月の間に新たなスキャンダルが浮上すれば、求心力は遠心力に変わる。
そして最後に、安倍氏にとって縁起の悪い話を紹介しておかねばならない。「亥年」の参院選、つまり統一地方選の数カ月後に行われる参院選は自民党が負ける、というジンクスがあるのだ。
地方議員たちは春の統一地方選で行われる自分たちの選挙で完全燃焼する。そして、その後行われる参院選の時は疲れ果て、自民党候補への応援の手を抜く。その結果、自民党が負けるという展開となるのだ。11年前の2007年、23年前の1995年とも自民党は大幅に議席を減らした。2007年、参院選の時の首相は安倍氏だった。そして、参院選での敗北が引き金となって同年9月、退陣に追い込まれたのだ。
(写真=時事通信フォト)