データ1:エアコンや扇風機の効果は?

記録的な猛暑があった1999年のシカゴ、2003年のヨーロッパなどのデータをまとめた疫学データをご紹介します(*5)。これらの猛暑の年には、多くの方が亡くなっていますが、猛暑が訪れる前に「自宅にエアコンがある人と、ない人ではどれくらい死亡リスクが異なるか」を調査しました。すると、次のような結果になりました(図1)。

・エアコンが自宅にある人は、ない人に比べ死亡リスクが77%下がる。
・自宅以外のエアコンが効いている場所に行っていれば、そうでない人より死亡リスクが66%下がる。
・扇風機があると、ない人より死亡リスクが40%下がる。

これから得られる教訓は、以下のとおりです。

・自宅でのエアコン使用はもちろん、屋外での活動ではエアコンの効いた場所に立ち寄る。
・扇風機も効果的だが、エアコンのほうがより効果が高い。