このように「1001」が「7×11×13」に素因数分解できるというのがポイントで、「1001」という数の性質を利用したのが今回のマジックなのである。したがって、「7、11、13」はどの順番で割ってもよい。または「77」(7×11)と「13」で割っても、あるいは「143」(11×13)と「7」などで割ってもよいのである。
3ケタの数字を重ねた6ケタの数であれば、どんな数でも必ず元の数字に戻る。たとえば、「125」。この数を重ねると「125125」になる。まず「7」で割ると、「125125÷7=17875」。次に「11」で割ると、「17875÷11=1625」。最後に「13」で割ると、「1625÷13=125」となり、元の数に戻る。
ちなみに、2ケタの数を重ねた4ケタの数の場合も、3ケタの数と同じように元の数に戻すことができる。どのような数で割ればよいのか挑戦してみていただきたい。
先の種明かしと同じ要領で解く。ある2ケタの自然数の十の位をx、一の位をyとすると、その自然数は「10x+y」と表せる。重ねて4ケタにした数は「1000x+100y+10x+y=1010x+101y=101(10x+y)となる。カッコの中が元の数字なので、それに101をかけた数が4ケタの数である。つまり、101で割れば元の数字に戻るというわけだ。
ちなみに、101は素数のため、3ケタのときのように素因数分解できない。したがって、2ケタの数を重ねた4ケタの数の場合は、「101」で割る方法のみ有効だ。
この数字マジックは親子の会話、職場の飲み会のネタなどに使える。覚えておくと、きっと場を盛り上げられるだろう。
小杉拓也
志進ゼミナール塾長
東京大学経済学部卒業後、IT関連会社を経て、個別指導塾の講師へ。その後、埼玉県で学習塾を開業。著書に『脳を鍛える! 計算力トレーニング』など。
志進ゼミナール塾長
東京大学経済学部卒業後、IT関連会社を経て、個別指導塾の講師へ。その後、埼玉県で学習塾を開業。著書に『脳を鍛える! 計算力トレーニング』など。
(構成=田之上 信 写真=PIXTA)