※本稿は、ムック『プレジデントBaby 0歳からの知育大百科 2018完全保存版』の掲載記事「東大生3人の赤ちゃん時代」に、誌面に掲載しきれなかったエピソードを加筆したものです
東大合格者は「小学校入学前」に決まっているのか
今年3月、東京大学に通う子供を持つ母親3人に、未就学児への教育をテーマに話を聞いた。子供が賢くなるように、どんな工夫をして、どんな早期教育を施したのか。そんな「秘密」や「コツ」を聞き出そうとしたが、3人ともいわゆる「教育ママ」ではなかった。その代わり、3人にはある共通点があった。それは、「小さい時から子供と一緒に遊んだ」「子供の興味に付き合った」ということだ。
3人が幼いわが子にしたのは、意外にも英才教育や習い事をさせることではなかった。それにもかかわらず、立派に育ち、東大生となった彼らは異口同音に「基本的な学習習慣は小学校に上がる前に親からつけてもらった」と私たち取材スタッフに話す。その学習習慣とは、ドリルを毎日させることではなく、遊びで身につくというのだ。
▼「小学校に入るまで、息子と夕食後2時間一緒に遊んだ」
なぜ、遊び習慣が学習習慣につながったのか?
母親のひとり、兵庫県在住の秋山はるかさんは息子の睦貴さん(現在、東大医学部3年生)が小学校に入るまで、夕食後は毎晩のように、2時間ほど一緒に遊んだという。遊びの内容は、ブロック玩具、積み木、ジオラマづくりなど。普通の家庭とちょっと違うのは、遊びを子供ひとりでさせずに、意識的に母親自身が子供の遊びにかかわったということ。
「夕食が終わった時に、自分で『今日はこれをしようっと』という感じで、考えていた取り組みを始めるのです。すると子供たち(睦貴さんと姉)は、(なになに?)(お母さんがなんか楽しそうなことを始めたぞ)とつられて寄ってきます(笑)」(はるかさん)