なお、NHKこと「日本(ニッポン)放送協会」では、放送時の読み方による混乱を避けるため、国の名称として使う場合は「ニッポン」と読むことにしているようだ。

日本語が公用語の国がある!?

現在、世界でもっとも多くの国で使われている公用語は英語である。英語以外に多いのは、フランス語やスペイン語、ポルトガル語など。大航海時代以来、ヨーロッパの国々は世界各地に進出し、植民地をつくってきたことが現在の世界の公用語の分布にも表れている。

では、日本語はどうだろう。日本語を公用語としているのは日本だけ、と思っていないだろうか。実は、太平洋に浮かぶ島国パラオでは世界で唯一、日本語が公用語に定められているのだ。

ただし、公用語にしているのはパラオの国全体ではなく、同国のアンガウル州。州の憲法には、パラオの公用語であるパラオ語と英語に加えて、日本語を公用語にすることが記されている。

これは、第二次世界大戦前のパラオが日本の委任統治領だったという歴史に由来するのだが、現在の同州には、実際に日本語を日常的に話す住民は存在せず、あくまで「日本と関わりがあったことを示す象徴」として定められているそうだ。

ちなみに、「世界で唯一」と言ったのには理由がある。日本の場合、方言差はあるものの、全国的に一言語だけが話されているため、わざわざ法律で「日本語が公用語」とは定めていないのである。

「マグニチュード」と「震度」はどう違う?

地震が起きると、テレビやラジオ、インターネットなどですぐに地震速報が流れる。このときには、「震度」と「マグニチュード」という2つの単位で報道されるが、これらはそもそもどう違うのだろうか。

まず「震度」とは、「揺れ幅の大きさ」を表すもの。かつては人間が判断していたが、平成9(1997)年以降は各地に設置された震度計をもとに測定されるようになった。震度は10段階あり、もっとも小さいものが0で、5と6は強と弱の2段階あり、7が最高値だ。

図版=KADOKAWA

一方「マグニチュード」は、「地震のエネルギーの大きさ」を表すもの。これは地震を引き起こす断層面積とずれの大きさに比例する。断層の長さと幅、ずれの大きさの比はほぼ一定なので、断層の長さがマグニチュードを予想する目安となる。