アマゾンは近い将来、「自動運転技術」で自動車市場に参入する――。立教大学ビジネススクールの田中道昭教授はそう断言します。なぜ通販会社であるアマゾンが、異分野の自動車に参入すると言い切れるのか。田中教授は「アマゾンの事業の本質は『無人システム』にある。無人コンビニの『アマゾン・ゴー』と完全自動運転の技術には共通点が多く、参入は時間の問題だ」といいます――。(第1回)

※本稿は、田中道昭『2022年の次世代自動車産業 異業種戦争の攻防と日本の活路』(PHPビジネス新書)の第3章 「『メガテック企業』の次世代自動車戦略」(全41ページ)の一部を再編集したものです。

「アマゾン・ゴー」の店内の様子。(写真=The New York Times/アフロ)

自動運転車による物流事業の強化を狙う

アマゾンが自動運転車を研究しているという事実は、以前からしばしば報じられてきました。