さらに活動歴とエッセイの提出も必要だ。活動歴としては、まずアカデミックな領域での受賞歴を入力。加えて、勉強以外のボランティアや生徒会、運動部などにおける活動ぶりを書く。さらにエッセイでは自分自身を伝えることになる。

「エッセイでは自分を客観的に見て、他の受験生と違うユニークな存在であるとアピールしなければなりません」(藤井氏)

面接がある大学の場合、こうした書類を通じて「会ってみたい」と思われれば、面接に進むことができる。卒業生が面接官となり、本人確認や英語力のチェックに加えて、大学の個性に応じた質問が行われる。基本的には人間性を見ることが目的のため、所要時間は15分の時もあれば3~4時間のときもあるという。

海外の入試スタッフが高校に訪問

海外大学の人気の高まりは、進学を検討できる環境が整ってきたことも影響している。代表例は海外の大学スタッフによる説明会だ。海外の大学には「アドミッション・オフィス」があり、学生の選抜を専門とする職員がいる。日本の場合、大学職員は入試の準備を行い、面接などでは教員が審査をするが、海外には人材を選抜するプロの職員がいるのだ。そのアドミッションオフィサーが、ツアー形式で東アジアをまわり、説明会をしている。

「優秀な学生が受験をしてくる高校では、アドミッションオフィサーが個別に説明会をしているのです。説明会をきっかけに、早い時期から学生と大学との関わりがスタートすることがあります」(藤井氏)

渋幕でも、「不定期ですが、都内で海外進学に関するいろいろなセッションが行われる毎年9月頃に、アドミッションオフィサーが本校に立ち寄ってくれることがあります」(豊島氏)という。

中1から対象の「海外大学進学説明会」

海外大学への進学を希望する生徒に対して、高校側も動いている。渋幕では、6月頃に「海外大学進学説明会」を開催している。中1~高3を対象に、海外大学の受験の仕組みを説明する。実際に海外大学に進学した卒業生が夏休みで帰国する時期なので、必要な準備や現地の様子などを卒業生が紹介することもあるという。

また渋幕では「次世代リーダー養成プログラム」として、希望者に向けてハーバード大学のキャンパスなどを訪問する研修も実施している。進学に有利になるとは限らないが、高校生にとっては海外大学を身近に感じられる機会だ。