――この番組でゲストの方の発言に反省したり、千原ジュニアさんや坂上さんと3人で笑いながら口げんかしたりしている姿を観ていると、今までの古舘さんとは少し印象が違って、なんというか「かわいらしい」と思うときがたまにあるんです。
『おしゃべりオジサンと怒れる女』9月2日放送回の様子(画像提供/テレビ東京)

【古舘】本当ですか。だとしたら、うれしいです。60歳すぎて「かわいい」って言われるなんて、そんなごちそうはないですよ。でも、そうなると次の収録が危険です。「かわいい」を意識しすぎて、欲にまみれて作為的にかわいらしさを出してしまうかもしれないから(笑)。

愛されるために必要な“ゆとり”と”遊び”

――番組タイトルに「おしゃべりオジサン」とありますが、「おじさん」でもかわいらしさって大事なんじゃないかと思います。年齢や性別を問わず、そういうかわいらしさを持っている人が、広く「愛される」んだろうなと。古舘さんも、いろんな人から愛されたいと思いますか?

【古舘】圧倒的に、愛されたいですよ。giverになるべきだと最初に言いましたけど、それは置いておいて、やっぱり一人ぼっちでいいとは思えない。本来ならば、人に与えていて、ふと気づいたら背中をツンツンつつかれて、それで初めて愛されてたんだと気づくのが理想なんでしょうね。愛されたい愛されたいと言っている場合じゃないだろうとは思うんですけど。

――でも、「おじさん」の中には、「愛されたい」と思うことが恥ずかしいと考えている人もきっといますよね。

【古舘】みんな照れてるんですかね。男は黙っているほうがいいとか、そういう価値観があるから。僕の場合は気質もありますけど、職業に感謝ですね(笑)。余計なことを言って反省したり後悔したりもできるし、愛されたいとも公言できる。でも、愛されるためには人から受け取るだけじゃなくて、自分から愛さないといけないんでしょうね。そのためにも、自分の経験に基づいて何かを決めつけるのではなく、遊びの部分を残しておきたいものです。

古舘伊知郎(ふるたち・いちろう)
1954年生まれ、東京都出身。立教大学卒業後、1977年にテレビ朝日アナウンサーとして入社し、『ワールドプロレスリング』などで人気を博す。84年、テレビ朝日退社。フリーとなり、株式会社古舘プロジェクトを設立。04年より『報道ステーション』の初代メインキャスターを勤める。15年に同番組を降板以降は、『日本人のおなまえっ』(NHK)、『フルタチさん』『トーキングフルーツ』(共にフジテレビ)などに出演している。
画像提供/テレビ東京
■番組情報
『おしゃべりオジサンと怒れる女』
放送/テレビ東京 毎週土曜23:55~
出演/古舘伊知郎、坂上忍、千原ジュニア
世の中のさまざまのことに怒っている女性をゲストに迎えるトークバラエティ。これまでにライターのはあちゅうやイラストレーターの辛酸なめ子、マンガ家の鳥飼茜などが出演している。9月2日(土)のゲストは、「マドカ・ジャスミン率いるビッチ軍団」を予定。
 
(構成=西森路代、撮影=丸山剛史)
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