一方で、サッポロビールの萬谷さんは、体育会出身だからといって必ずしも活躍できるわけではないと指摘する。
「体育会出身といっても、最初から最後まで花形として活躍した人や、思うように活躍できず、試合に出られなかったり、裏方に回っていた人など、立場は人それぞれ。どんな立場でも、逆境を乗り越えた経験がある人は粘り強く、困難に負けない底力を持っている印象はあります。一方で、部活動は『好きなこと』だったので一生懸命頑張れたが、仕事になると同じようなパフォーマンスが発揮できない、というケースもあります」(萬谷さん)
活躍できる体育会出身者と、活躍できない体育会出身者。その違いとしてもう一つ挙げられるのが、「言語化する能力」に長けているかいないか。これが分かれ目になるという。
「部活動を通して得た自分の経験や考えを普遍化し、言語化して人に伝えられる人は、周囲を巻き込んで企画を進めていくことができるし、後輩を育成することもできる。そういう意味で、活躍できますね」(萬谷さん)