「政治家の仕事は、命がけでやるもの」が口グセ

そのうち東京湾に
投げ込まれるかもしれない、
そのくらいの覚悟でやっている。

「政治家の仕事は、命がけでやるもの」というのが知事の口グセです。日々、多くの難問と向き合っていますが、知事がほんの少しでも手を抜く姿を見たことがありません。分刻みのスケジュールをこなし、自宅に戻ってからも、朝まで机に向かうこともあるようです。「もうこれでよいと歩みを止めてしまうと、足をすくわれることがある。何事も最後まで、しっかりやり抜くことが大事」と言います。圧倒的な仕事の質量、それに向かう真剣さが、周りの人の心を打つのでしょう。

いろいろと波紋も呼ぶでしょう。
でも、波紋を呼ぶくらいでなければ
改革とは言えないでしょう。

2016年9月1日、東京都の事業や予算、組織などを総合的に見直すための「都政改革本部」を設置したときの言葉です。改革は得てして既得権との摩擦を生むもの。知事はまったく恐れる様子はなく、「こちらも『崖から飛び降りる覚悟』でやっているんです。揺るぎなく進めていきたいし、これまで見たことのない都政が繰り広げられると確信しています」と述べました。どれだけ逆風が吹いても動じず、躊躇なく改革を断行する姿を目の当たりにして、心が動かない人はいないはずです。

ストレスはありません。
できない理由を探すよりも、
どうやったらできるかを探すことに
喜びを感じていますので。

多忙を極める知事がよく聞かれる質問、「ストレス解消法を教えてください」に対する答えです。「逆境に身をおいても『じゃあ、どうする』と考えることは楽しいし、それを切り開いていくのも楽しい。乗り越えられたら、もっと輝ける。すべては考え方一つ」と言います。また、健康維持の秘訣は、ポジティブであり続けること、くよくよしないでさっさと寝ることの2つ。普通の人が「ストレスがない」と言っても「そんなわけがない」と思ってしまうのですが、知事に言われると「そうかもしれない」と思ってしまうのです。

ずっと、いろいろためてきました。
ためるといっても、
お金はたまりませんけれども、
政策であるとか、考えをためてきたのです。

2016年12月22日の記者会見で「今年をどう振り返るか」と聞かれ、「10年に一度の大爆発の年。特に後半がそうだった」と答え、この10年を振り返ったときの言葉です。人生は思うようにいかないときのほうが多いかもしれません。不遇と感じるときこそ、時間をかけてしっかり勉強。そしてチャンスが訪れたら、一気に発露させる。これが小池流の考え方です。「失敗も含めて、人生に意味のないものなどない」という知事の言葉に、多くの職員や関係者が救われています。