米国最大の自動車メーカーGMが2009年6月1日、倒産した。偶然にも80年前の1929年は、ウォール街で株式大暴落を迎えた時期だった。筆者は歴史を振り返り、米国で「失われた10年」が始まったと説く。

2年以上前から倒産へ歩んでいたGM

アメリカ最大の自動車メーカーGMがとうとう倒産した。

その倒産の原因は、2008年9月のリーマンショック以後の世界経済の大不況ではない。たしかに、最後の引き金を引いたのは世界不況だろうが、その前からGMは倒産への道を歩んでいたように私には見える。