旅行に関して最も多かったのは「滅多に里帰りをしなかった」という後悔だ。なかでも共通して聞かれたのは、「両親のお墓参りがしたい、という声がとても多い」こと。地方から大都市に出てきて家庭を築き、仕事の忙しさにかまけて長く故郷に帰らなかった人は多い。そして晩年を迎え、ベッドから起き上がれなくなってから、「先祖のお墓参りぐらい行っておけばよかった」と後悔するのだ。

一方、仕事については最期までこだわりを持つ人が多い。職場に戻りたいと切望する人もいる。ホスピス医である小澤竹俊氏のもとで緩和ケアを受けていた50代の男性は、非常に優秀なエンジニアだった。だが肺がんが脳に転移して、到底職場復帰は望めない体だった。しかし傷病手当を受けながら会社に席を残してあることもあり、彼は余計に復職できない悔しさがあったのだろう。「自信家で仕事の鬼のような方。無念さを感じます」(小澤氏)。

(篠原沙織=撮影)
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