大切なのは一度聞けばわかる伝え方

「大切なのは、一度聞いただけでわかるように組み立てること」と松本さんは話す。聞き手がわかりやすい話の構成を考え、準備をするときに大切なのは次のポイントとなる。

[1]話の全体のツリー構造を箇条書きする。(全体地図)
[2]一文を5秒以内にする。(一息で話せる長さ)
[3]5秒を超えるときは、息継ぎをして間を取る。(間あい)
[4]1~2分に一度くらい、話の手がかりのキーワードを作る(記憶の手がかり)
[5]大切な名詞などにマークする(重要語句)
[6]強調したい部分を目立たせて、声を大きくして話す。(声の大小アクセント)
[7]ゆっくり話して、聞くポイントをつくる。(スピードコントロール)

最初に話のポイントを伝えて聞き手に今日の話の全体地図を渡したら、5秒程度の短いフレーズで話す。これが、一息で話せる長さであり、聞き手も無理なく記憶できる長さだ。大切な名詞をはっきりと伝えたら、あとはスッと話を流せば、聞くべきポイントは際立つ。そして1~2分に一度キーワードを作ったら、聞き取りやすいスピードで、“話す”ようにするだけだ。「えっと」「あの~」といったノイズはできるだけ避けるように心がけたい。

「プレゼンでは、結論から話すPREP(プレップ)法やSDS法が基本です。でもこれは英語的な発想で、日本語にはない考え方ですよね」

英語圏では当たり前に教え込まれる“まずは結論”の「PREP」の形、どんなものかまとめてみよう。