なぜ中小企業は女性を管理職に登用するか?
加えて、女性の昇進者比率においても、おおむね規模が小さくなるほど高い傾向がみられ、課長相当職以上への女性昇進者比率は、
●「課長相当職以上への女性昇進者」比率
5000人以上規模:9.5%
1000~4999人規模:5.9%
300~999人規模:7.4%
100~299人規模:8.9%
30~99人規模:13.6%
10~29人規模:22.4%
となっています(図表1)。
このことからは、中小企業においては、女性管理職の活躍状況は大企業に比べて非常に進んでいるということを示しています。
さらに、筆者の現場の経験からは、以下のような特徴を有する経営者の方々が経営される企業は、女性の管理職が自然に増えているという印象を持っています。
「海外駐在などで多くの女性が管理職として活躍しているのを見た経験がある」
「仕事内容を性別で固定化させる意識を持っていない」
「女性の活躍がイノベーションの創出など経営のメリットがあると考え、より女性を活躍させたいと考えている」
中小企業は従業員数が少ない分、経営者の考えがすぐに現場に反映されやすいという特徴があります。実は中小企業には、女性の管理職の数値目標の議論を行う以前に、経営者の考え方次第で、自然と女性管理職が増えてきた企業が多く存在するのではないでしょうか。