年収1000万円以上のビジネスエリートに「好きな著者」を聞いたところ、カーネギーやドラッカーを凌いで、なんと司馬遼太郎が堂々の1位に輝いた。彼らはなぜ経営書ではなく司馬遼太郎作品を読むのだろうか。

感情の揺らぎ、そして人生の揺らぎ。そこから逃げずにしっかりと向き合う姿勢も、司馬遼太郎が描く人物に共通のものである。それは人生における「偶有性」と向き合うことにほかならない。

第四のキーワードである「偶有性」の概念を端的に説明すれば、「人生どうなるかわからない」ということに尽きる。

(構成=三浦愛美 撮影=若杉憲司)