実現性に乏しい看板倒れの政策
安倍内閣が次なる看板政策として発表した「ニッポン一億総活躍プラン」。私は何も期待していません。要するに、日本の経済を活性化するために、若者も高齢者も女性もみんなもっと働けといいたいんでしょ。みんなもう働いていますよ。生活が厳しいんだから。
安倍晋三首相のいうように、正規と非正規社員の待遇差是正や、待機児童の解消などが進んでいけば、それは若者も主婦もいま以上に活躍できるようになりますよ。
でも、どうやって実現するのですか。非正規の賃金を引き上げれば企業は総人件費が膨らむし、かといって、正社員が黙って賃金引き下げに応じるとは思えません。保育所や保育士の人材を増やすのはけっこうですが、その財源はいったいどこにあるのでしょう。結局、絵に描いた餅に終わると思いますよ。
それよりも安倍首相は、アベノミクスは失敗だったとまず国民の前で認めるべきです。
2016年1~3月期のGDPは年率換算で1.7%と半年ぶりにプラス成長に転じましたが、これはうるう年効果があってのこと。
給料が上がっているといってもそれは一部の大企業だけで、中小企業はむしろ下がっている。年金もマクロ経済スライドで実質目減りしています。だいたい景気がよくなったという実感がありますか?
要するに、日本経済は依然としてデフレ下にあるのです。安倍首相はアベノミクスをさらに加速していくそうですが、黒田東彦氏が日銀総裁でいる間に経済が劇的に回復するとは思えません。私は、あと4年はデフレが続くとみています。
そうすると、個人がやることはひとつ。借金を減らして現金・預金を増やすことです。
今年1万円のスマートフォンが来年は9500円になる。これがデフレです。同じ1万円を支払っても、1年後なら500円のお釣りがもらえるというのは、5%の金利が付くのと同じことなのです。
このように、モノやサービスの値段が継続的に下がるデフレでは、現金の相対的価値が上がります。逆に、借金は相対的に増えることになるので、早く返してしまうこと。住宅ローンを抱えている人は、借り換えや繰り上げ返済をしたほうがいいでしょう。
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