ただし、逆の見方をすれば、“できる上司”と言われている人の多くが、リストに挙げられている項目のいくつかにはあてはまるはず。つまり、どんな上司でも、その程度の難点は持っていて当然と心得たほうがいい。部下の目から見て「困った人だな」と思うような部分があるのは、あなたの上司だけではないのだ。それを心得ておけば、いざ上司が脱線現象を起こしても慌てることもない。

いずれにせよ、新型上司がやってくるということは、流れが変わったということ。ヘーゲルが「存在するものは合理的であり、合理的なものは存在する」と言っているように、変わった流れにこそ合理的な理由がある、それが物事の摂理なのだと、自分に言い聞かせることも、前向きに仕事に取り組んでいくうえでは必要だ。それでは、新型上司のタイプ別に、その対策法を見ていこう。

本田有明
本田コンサルタント事務所代表。日本能率協会を経て人事教育コンサルタントとして独立。経営教育、能力開発の分野でコンサルティング、講演、執筆活動に従事。著書に『上司になってはいけない人たち』(PHP研究所)など。
 
(小澤啓司=構成 永井浩=撮影)
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