運用益への税金も非課税というメリットも

▼メリットその2 運用益への税金20%がかかりません

確定拠出年金では、毎月の掛け金を拠出し自分で運用していくのですが、この期間中に発生した運用益に対する税金も非課税です。通常の投資であれば、せっかく頑張って運用して得た値上がり益や配当に対して、一律20%もの税金がかかります(復興特別所得税プラス0.315%)。ですから運用益に対する課税がなければ、全体のリターンは大幅に改善するというわけです。

『ズボラな人のための確定拠出年金入門』(井戸美枝著・プレジデント社刊)

当たり前の話ですが、資産運用、特に株式などに投資することで得られる運用益は、すごく不確実なものですよね。年20%のリターンが得られることもあれば、年20%超のマイナスになるケースだってありますから。でも、節税によって得られる20%のリターン改善というのは「確実な利益」となります。

特に確定拠出年金の場合は、一度始めたら途中でやめることはほぼ不可能で、長期運用が基本となりますから、若い時から多めの金額をかけ続ければ、元本が大きくなるので、運用益が何百万円にもなることがあり得ます。ここから20%の税金が引かれるかどうかで受けとる年金の額が大きく変わることは誰の目にも明らかですよね。

 

▼メリットその3 年金を受け取るときも税金控除があるんです

そして、確定拠出年金を受け取るときにも税金が控除されます。これは公的年金控除制度の対象となるということです。ちなみに民間会社の個人年金などはこの対象にはなりませんので、ここでも確定拠出年金が有利なのです。

なお、毎月年金として「分割」して受け取る場合と、一時金として「一括」で受け取る場合、またそれらを併用する場合によって控除額は変わってきます。

簡単になりましたが、これら3つが確定拠出年金の最もすごいメリットです。

どうですか? ちょっとやってみようっていう気になりましたか?

※本記事は書籍『ズボラな人のための確定拠出年金入門』からの抜粋です。

【関連記事】
30年間の利息・節税で680万円トク「3分でわかる個人型確定拠出年金」試算
退職金に大差!塩漬け「確定拠出年金」で今から儲ける方法
「増税・控除」の流れ、おさえておきたいポイント解説
年金を払い続けるのと、自分で運用するのは、どっちがお得か
会社が倒産したら払った企業年金はどうなるのか