専業主婦が選択してはいけない商品

2017年から、公務員から専業主婦まで、日本の国民ほとんどに加入枠が拡大される確定拠出年金には大きな節税のメリットがあります。しかしここでちょっと考えてみてください。専業主婦など税金を納めてない人は果たして本当におトクなのでしょうか?

もともと税金を納めていないということは、毎月の掛金を支払うときの所得控除メリットがないということです。もともと所得税も住民税も納めていないわけですから、控除しようがないわけですね。専業主婦の方は、月額で2万3000円まで拠出ができますが、仮に本人でなく夫が掛金を支払う場合でも、残念ながら年収からこの掛金を所得控除することはできません。

加えて、毎月口座管理手数料がかかることもデメリットのひとつとなります。その状況で元本保証型の定期預金を選択した場合は、現段階でほとんど利息がつかないので、手数料分損することになります。特に専業主婦の人は、投資信託などリスク商品をある程度入れて運用しましょう。所得控除におけるメリットはありませんが、運用益が非課税の部分と、年金を受け取る場合に控除の対象となり税負担が軽くなるメリットはきちんと享受できるのですから。

女性は男性より一般的に長生きです。現在でも、60歳からの平均余命がなんと約29年もあります。この非常に長い期間を、お金の心配なく過ごすためにもきちんと運用をしながら、この制度を賢く利用していきたいものです。

※本記事は書籍『ズボラな人のための確定拠出年金入門』からの抜粋です。

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