手帳術のノウハウでは、緊急度やカテゴリー、感情などで色分けする手法がごく一般的になってきた。そこで活躍するのは多色ボールペン。当然、フリクションにも3色、4色のボールペンやフリクションマーカーが揃う。インクの色も黒に限らないことから、シャープペンシルよりも使い勝手がいい。

商品バリエーションは、ボール球が0.7ミリの元祖フリクションボール07、ビズ、ライト、ポイント04、スリム038、……と増加、現在は21種類に上る。最新のモデルは、2015年9月に加わったシリーズ最細軸で、ペン先も細かい書き込みに適した0.38ミリ超極細の、手帳にピッタリなモデル「フリクションボールスリム ビズ」。手帳やスーツのポケットなどへ収納しやすく、携帯性にも優れている。また、「商談のときに安っぽいペンは使えない」というビジネスパーソンも納得する、グリップにカバ材を採用し、高級感漂う“多色フリクション”がある。

(1)フリクションボール スリム ビズ/ボール球0.38mm、シリーズ最細軸なので、手帳などの細かい書き込みや携帯に便利。ボディはステンレス。1000円。(2)フリクションボール 4 ウッド/1本で黒・赤・青・緑4色の使い分けができる。グリップにカバ材を使い、木目の高級感が漂う最上位モデル。3000円。(3)フリクションボール/学校でボールペンを使う習慣のあるヨーロッパで先行発売。しっかり書けて消せると大ヒット。日本では2007年に登場。フリクションシリーズの原点。200円。(4)フリクションライト/フリクションの蛍光ペンタイプ。資料や本の数字、文章にラインを引くときに便利。間違えても書き直せて安心。100円。(5)フリクションイレーザー/フリクションシリーズ専用の消しゴム。楕円形の断面が指先にフィットし、広い面や細かい部分が消しやすい。100円。(6)フリクションスタンプ/手軽に消せるスタンプは手帳に使うのにピッタリ。消す方法はボールペンと同じ。柄は60種。「済み」「休み」「クローバー」が3大人気。120円。(7)フリクションいろえんぴつ/固形芯で木軸の色鉛筆。摩擦熱で驚くほどきれいに消える。芯はやわらかく、ソフトな発色。100円。12色セット1000円。(8)フリクションボールノック/フリクション初のノック式。キャップがなくなることで、瞬時にメモ書きができるなど活躍の場が広がり利用者も激増。230円。

消せる色鉛筆、押し直せるハンコ

手帳をカラフルに彩り、予定を楽しく管理できるのが、「いつでも消して押し直せる」フリクションスタンプ。フリクションインキを筆記具以外のカテゴリーに初めて応用した。裏抜けしにくいインキを採用し、手帳にピッタリのサイズ感。「カラフルでイラストがかわいくて手帳のアクセントにいいかんじ!」と評判だ。

「済み」「給料」「出張」など、印面デザインはビジネスで使いやすい柄。2015年10月にはさまざまなシーンに活用できる、スポーツや乗り物、食べ物などをラインアップして、60柄を展開。ちなみに人気ベストスリーは(1)済み、(2)休み、(3)クローバーの順になる。

フリクションが進化を続ける中で異色のヒット作になったのは、シリーズ初の子供向け商品「フリクションいろえんぴつ」だ。

「もともと持っていた固形化の技術を使えば、色鉛筆の芯もできるはずと考えたんです。パイロット初の鉛筆というのもインパクトがありました」(パイロットコーポレーション営業企画部筆記具企画グループ・二宮清夏氏)というように、今まで液状だったインクを普通の鉛筆と同様、固形化したもの。

「まったく普通の色鉛筆で、書けば芯が減っていくし、減ったら削って使う。描き心地は、ほとんど色鉛筆そのもの。はみ出したところを消したり、ポイントを白く抜いてハイライトを入れたり、今までの色鉛筆にはなかった使い方ができます」(高畑正幸氏)

色は一般の学習用色鉛筆に合わせて12色が揃っている。

(早川智哉=撮影)
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