【流通】うちはグレード1から最高位の5まであるが、1と5の標準者の金額は間違いなく600万円ぐらいの開きがある。階段が4つあるから1つの階段で150万円。つまり1ランク下がれば単純に150万円下がることになる。

【電機】うちは部長クラスで300万円、課長クラスで200万円ぐらいの格差は出ている。賃金水準が高いか低いかの問題もあるが、平均的なほうじゃないかな。

【流通】部長同士を比較するより、むしろ年齢で見ると玉石混淆だ。35歳で比較すると、いくら優秀でも上のグレードにいく人はまだ少ないからそれほど格差はつかないかもしれないが、たとえば50歳だとグレード1もいれば5もいる。そうなると賞与も含めた年収は700万円から800万円ぐらいの格差がついているね。40代、50代になるにつれて格差が拡大していくのは間違いない。

【IT】うちも以前より大きな格差がついてきている。役割やポストが変わったことでグレードが上がる人もいれば下がる人もいる、というのが毎年頻繁に起こる。たとえば管理職クラスで年収800万円の社員が翌年に子会社の社長になり、グレードが2段階アップし、400万円増えて1200万円になった例もある。また、管理職クラスでも一番低いグレードの社員を1段階落とすと、一般社員クラスに戻ることになるが、それはさすがにできない。でも同じグレード内の下限の金額まで落ちることはある。そうなると、元の年収800万円が200万円ダウンの600万円ぐらいになるだろう。

【化学】うちは3年前に合併して賃金体系を変更した。その前は、資格が上がっても昇給しない。つまり資格内の下限の金額と上限の金額の範囲が広くて、資格が上がっても1つ下の資格と重なっていて変わらないという仕組みだった。しかも、昔は資格が下がるということはほとんどなかった。それを新制度では資格ごとの賃金が重ならないようにして、資格が上がったら必ず昇給する一方、資格自体も下がる仕組みにした。格差という点ではうちは賃金水準が低いからそれほどでもないが、それでも資格が上がる人とそのままの人では同じ年齢でも月給レベルで4万円ぐらいは違う。