上司のわがままを聞き、横暴をやりすごすだけの「上司対処法」はもう古い。社外の競争に勝つためには、社内政治における利害の一致ではなく、「本来の仕事」における目的や目標の一致こそが上司―部下関係の潤滑油となる。

無能でも偏執狂でもない上司と、無力でない部下の関係について、よい対処法を見つけるのが難しいのはなぜだろうか。たとえば、「フォーチュン」誌コラミストのスタンレー・ビンの近著、『Throwing the Elephant』では、職場はジャングル、上司は巨象に譬えられている。この巨象は、ついうっかりと、あるいは気まぐれで部下を踏みつぶしてしまう。部下の生存は、いかに巨象の好き嫌いを覚え、気を配り、彼に隷属するかにかかっている。