孤独死発生 最低は目黒区、最高は……

なお、大都市・東京の内部でも、孤独死の発生率には地域差があります。

指標が異なりますが、東京都監察医務院の孤独死統計を使って、この点も明らかにしてみましょう。この資料でいう孤独死とは、自宅で死亡した、単身世帯の異状死者のことです。異状死とは、内因か外因か、はっきりとした死因を特定できない死を意味します。

上記の資料には、この数が都内の23区別に掲載されています。これを各区の15歳以上人口で除して、23区の孤独死発生率を試算してみました。図2は、結果を地図にしたものです。左は2003年、右は最新の2014年のマップです。

最近になって、地図の模様が濃くなってきています。どの区でも、孤独死の発生率が上がっているためです。2014年の最高値は台東区の84.4、最低値は目黒区の33.4であり、この両端では倍以上の開きがあります。

ブラックの地域が固まっていることにも注目。個々人の個別事情を超えた、孤独死の社会的要因のようなものを感じさせます。