▼事件2:台風で床下が浸水してしまった!

環境の変化によって、台風や集中豪雨による土石流や川の氾濫などの被害が増えている。ひとたび自然災害が起きると、人的被害もさることながら住宅にも大きな爪あとを残すが、プレジ家も夫が60歳になる35年、集中豪雨でマイホームが床下浸水の被害を受けることになった。

水害も補償する住宅火災保険もあるが、プレジ家が入っていたタイプは床下浸水による被害は補償の対象外。500万円の補修費用を自腹で負担することになった。幸い、無駄遣いせずに堅実にお金を貯めていたので500万円の補修費用を払っても、貯蓄残高は3277万円。夫が70歳時点では5237万円の貯蓄残高となっているので、老後資金にも問題なさそうだ。

しかし、貯蓄がなければ新たにローンを組むなどで、老後の家計にしわ寄せが出る可能性もある。

「災害を受けなくても、建築から20年もたった一戸建ては、外壁がひび割れたり、お風呂やトイレが水漏れしたりして、数百万円規模の改修工事が必要になります。持ち家の人は、住宅の修繕費用なども一時的な支出として計上して、C/F表を作るようにしましょう」(花輪さん)

また加入から時間がたった火災保険は、住宅の時価が購入時よりも下がり、被害の実態に見合った補償が受けられない可能性もある。火災保険は定期的に見直して、必要に応じて地震保険への加入も検討しよう。

【主なリフォームの場所と値段(工事費込み)】
システムキッチンの交換……70万円~
ユニットバスの交換……80万円~
化粧洗面台の交換……40万円~
和室→洋室へのリフォーム……100万円~
D+K+Lを広いLDKに……160万円~
屋根の葺き替え……90万円~
※想定125平方メートル
外壁の貼り直し……170万円~
※想定面積150平方メートル
戸建てを新築のようにリフォーム……1000万円~
中古マンションのトータルリフォーム……450万円~

出所:HOME'S ※価格相場はあくまで目安