「日本国内のM&Aは確実に増える」
とはいえ、買収した会社がやりたい放題にするというのは当然間違っています。シャープの従業員の雇用も気になるところですが、当初は全員の雇用を守ると鴻海側は表明していたものの、基本合意後は「40歳以下の雇用は守る」とトーンダウンし、現在では「なるべく全員の雇用を守りたい」という表現をするにとどまっています。
雇用が守られることはもちろんとても大事なことです。
ただ、現実的には事業のスピンオフが行われれば、事業ごと雇用も他社の判断に委ねられるということはシビアなビジネスの世界では決して珍しいことではありません。
いずれにしても、国際的なM&Aは今後も国内でたくさん起こるでしょう。シャープのことなど自分に関係ないと思っている人もいるかもしれませんが、「日本国内で」国際化が確実に進んでいるという認識が必要です。