また、受講者は研修がはじまる前に、自身の強みや弱みを分析し、所属部門の部長と「自己鍛錬計画書」を作成する。この計画書を基に、1年の活動を通してアドバイザーがフィードバックを行うのだ。
頻繁に他部署のメンバーが集まって顔を合わせるうち、職場をまたいだメンバー同士のつながりもでき、組織内に縦横のネットワークができるのも、この研修の副次的効果といえるだろう。
主に40歳前後の課長級のマネジメント力を高めることを目的としたこの「幹プロ」だが、もう一つ裏の目的が部長級昇格者へのマネジメント研修だ。つまり、部長級昇格者にとっては、「幹プロ」の講師として「教えること」自体が、マネジメント研修となっているというわけだ。
アドバイザーに任じられた部長級昇格者たちは、「幹プロ」の講師を務めるにあたり、研修に参加して「教え方を学ぶ」。冒頭で紹介した研修はこの「新任部長向け研修」の模様だ。今回はこの研修に潜入する。
(文中敬称略)
(的野弘路=撮影)