「仮説立案」「構成・文章化」「ビジュアル化」の3ステップ構成。各ステップの講義&練習問題であなたの資料作成力がぐんぐん伸びる。
グラフ作成
グラフの基本は縦棒グラフ、横棒グラフ、線グラフ、円グラフの4種類です。まずはこれをマスターしましょう。
縦棒グラフは横軸が「連続した特定の量」を表しています。1月、2月、3月、4月……というふうに量(縦軸)の時系列などの変化を表すのが目的なので起点はゼロというのが基本です。にもかかわらず、このスケールをゼロ起点から意図的に変えているケースを見かけます。本当は量的な変動がないのに、変動があるように見せかける狙いですが、目の肥えた読み手はすぐにそれを見破ります。(図1を参照)
横棒グラフは店舗別売り上げランキングなどに向いています。こちらは起点が必ずしもゼロでなくてもいい。資料の種類によって、縦棒タイプか横棒タイプかを選択しましょう。
一番注意が必要なのは円グラフです。これは本来、内訳の割合を面積で表すもので、棒グラフのような推移や比較には向きません。ところが、どんな情報でも「何でも」円グラフしか使わない人を見かけます。1枚の紙に円グラフをいくつも並べて推移比較しようとしても、なかなか理解できません。
最近は立体の3D円グラフもよく見かけますが、これも取り扱い要注意です。円グラフは面積の大小によって視覚的に内訳を比較するので、立体化するとかえって正確な面積が捉えづらくなることがあります。3Dは見た目が派手でカッコいいからと不用意に使うと、逆に素人っぽく思われる危険性もあります。