矢野経済研究所の発表によると、2014年度のクレジットカードショッピング市場は前年度比9.6%増の約46兆円。20年度には約75兆円に達すると予測している。
市場の拡大を支える主要因の1つが、スマートフォンやタブレット端末などのスマートデバイスを利用したソリューションだ。従来の決済端末は電話回線やISDNなどの有線で通信するが、スマートデバイスは3G、LTE、Wi-Fiなどの無線で通信できる。店舗内で端末を移動したり、野外で利用することが可能だ。
スマートデバイス決済端末ソリューション「ペイメント・マイスター」を提供するフライトシステムコンサルティングの片山圭一朗社長は、「ミュージシャンがライブ会場でのグッズ販売に利用し、客単価が通常の倍になったケースがある」と語る。ペイメント・マイスターの利用には、iPad、iPhone、Windowsタブレットなどのスマートデバイスと専用のアプリケーション、カード読み取り・暗証番号入力用の専用端末が必要だ。オプションでレシート印刷用プリンターがある。
片山社長は「13年頃、法人がタブレットを導入し始めたのを機に利用が一気に広がっている」と話す。今後もスマートデバイスを使ったカード決済の活用は進みそうだ。
(大橋昭一=図版作成)