不況の影響で、再び「就職氷河期」に突入した就職戦線は、厳しさを増している。企業各社は採用人数を絞り込んだため、大学の厳しい選別が行われている。有力人事マンが採用の舞台裏を語り尽くす。

【流通】去年までは学生の完全な売り手市場だったが、2009年に入ってから深刻になり、就職氷河期の再来というか、それ以上だね。去年は学生のみならず大学のキャリアセンターや就職部の職員も企業に対してふんぞり返っていた部分もあったし、黙っていてもうちの学生はどこかの大手に入れると高を括っていた。ところが、そんな楽観ムードが2008年のリーマンショック以降、ガラリと変わった。

【建設】ある大学の就職関係者に聞いたところ、首都圏の大学で一般的に我々がターゲットとしている中位校以上、日東駒専以上の文系男子の内定率は8月中旬段階で6割程度だった。女子学生に至っては5割に遠く及ばないと言っていたね。去年だとこの時期8割を超えていたから、相当の厳しさだ。