男女のつり合いの客観的な基準に家柄や年齢がありますが、夫婦間に家柄を持ち込むと舅、姑の干渉を許すので不幸になると私は考えています。「あなたは好きだけどお舅さんに耐えられない」と妻が夫に三下り半を突きつけるケースは非常に多いですね。年齢のつり合いは男女で非対称。女性は若いほうが圧倒的に有利ですが、男性は財力があれば、さほど年齢は問われません。“年の差婚”はほとんどが高齢の男性と若い女性の組み合わせです。

図を拡大
「浮気」よりも深刻な離婚理由

外見ではなく、当人どうしが“お似合い”と感じている組み合わせは満足度が高く、長続きします。お互いに同水準の好奇心や関心事、価値観を持っていることが非常に重要です。高校・大学の同級生カップルなどがあてはまります。私が離婚の相談や手続きの代理人を引き受けたなかでは、こうして生まれたカップルは少ないですね。

昔多かった職場結婚は、同級生婚とは違って、同じ「場」を共有した者どうしの結婚。ただ、その「場」の吸引力が失われて破綻する例を多く見かけます。例えば、エリート男性社員がその出世を期待した事務職の女性と結婚したものの、リストラなどを機に離婚に至る例です。

 
弁護士 荘司雅彦しょうじまさひこ
1958年、三重県生まれ。東京大学法学部卒。旧日本長期信用銀行・野村投信勤務を経て88年、司法試験合格。91年、弁護士登録。現在は執筆・講演活動が中心。著書に『話し上手はいらない』『男と女の法律戦略』『妻が得する熟年離婚』など多数。
(構成=西川修一)
【関連記事】
なぜ30代女性は、50代男性を好むか
なぜロリータ顔、腰のくびれに男はひかれるか
なぜ、和歌山男と埼玉女は不倫に走りやすいのか?
「美人は性格が悪い」という話は本当か
結婚に失敗する意外な原因