自分が入っている保険はこれでいいのか?見直すなら、どこをどう変えるべきか? 「あなたが入るべき保険」を判定する。
仕事のある妻なら自立は心配ない、備えは医療保険で
共働き夫婦で、まだ子どもがいないのであれば、基本的に死亡保険は必要ない。夫が死んで残るのが妻1人、しかも仕事があるとなれば、自立の可否は問題にならない。
備えるのであれば、終身型の「入院保険」(医療保険)に入っておきたい。
「入院保険には、夫を契約者として妻の保障も付けられる“夫婦型”というのがあります。しかし、この場合、妻は夫の6割程度しか保障されなかったり、夫が死亡すると妻の保障も打ち切りになってしまうケースもあります。ですから、結婚しても入院保険は夫婦別々に契約するのがいいでしょう」(東京プロビジョン代表取締役 都倉健太氏)
保険適用範囲なら月14万円が上限
医療保険に入ろうとパンフレットを手に取ると「ガンに罹ると数十万円」「3大疾病だと数百万円」も、医療費が必要になると書いたものがある。「こんなにかかるのか!」と驚くが、これには「高額療養費制度」の還付金が考慮されていない。
日本の医療費は、健康保険が適用されると窓口負担が3割(3~69歳の場合)で済むことは、ご存じだろう。だが、実は自己負担が一定額を超えると「高額療養費制度」により、超過分がすべて還付されることは、あまり知られていない(表参照)。
自己負担限度額は所得により異なるが、標準報酬月額28万~50万円の平均的な世帯であれば、どんなにかかっても9万円弱、4カ月目以降は「多数回該当」によりさらに4万4400円を超過した分が還付される。
「以前は還付金を受け取るまで数カ月を要したこともありましたが、現在はあらかじめ高額療養費制度に該当することがわかっている場合には、健康保険組合などで発行してもらえる“限度額適用認定証”を提示することで、最初から高額療養費制度の還付金分を差し引いた請求額になります」(都倉氏)