孫正義秘伝のワザを公開!

【×BEFORE】

この議事録で決定的に欠けているのが会議の「ゴール」だ。会議では何を目指しているのか、メンバー全員で必ず共有しておく。また、会議でどんな結論が出たのかも記録する。結論のない会議は会議ではない。

さらに、次回開催日時を未定とせず、会議のときに決めておくべき。なぜなら、次回の会議は、アウトプットの“納品チェック”の場でもあるからだ。会議の連絡をスムーズにするため、議事録の作成者名と連絡先も必ず入れておくようにしたい。

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議事録(BEFORE)

(1)見えてこない会議のゴール――プロジェクトの内容を示した会議名をつけるのはいい。しかし、この議事録の隅々まで目を通しても、会議が目指す方向、つまりゴールが見えてこない。このままでは参加者の意識が統一されずに、「絵に描いた餅」になるだろう。

(2)決定事項の内容が説明不足――「割り振りを行う」と動詞で終わっているが、内容が説明不足になりがちなので要注意だ。「割り振りリスト」なり、具体的なアウトプットを明示したい。また「検討中」は禁句であることを肝に銘じておこう。検討しているだけでは、何のアウトプットも生まれないからだ。

(3)各決定事項の担当者が不明――誰がいつまでに行うのかが示されていない。担当者を明記することで、初めて責任の所在も明らかになる。また、研修プログラムを作るのであれば、人事部マターになるはず。その点の調整も指示しておく必要があるだろう。

(4)二度手間になった次回の開催決定――後から開催日を決めるのはもってのほか。日程調整をするのなら、各メンバーと連絡をとってするよりも、一堂に会していた際にしたほうが効率的であるし、「聞いていない」というトラブルも避けられる。