人との出会いを大切する言葉とは

いつの時代にも、「どうも見通しがひらけないな」「なかなか仕事の幅が広がらないな」と悩んでいる人は多いでしょう。

「私の場合、振り返ると、自分にとってのキーパーソンとも言える人が、いつも人生を新しい展開に導いてくれました。安岡正篤さんに『縁尋機妙・多逢聖因』という言葉がありますが、まさにその通り、と感じます」

そう語るのは、医療法人「アスペック」代表で、安岡正篤さんの人間学を多くの人々に伝えている、小林充治さんです。

『「運命」はひらける!』(小林充治著・プレジデント社)

「『縁尋機妙』とは『良い縁はさらに良い縁につながってゆくものだ』ということ。『多逢聖因』とは、『良い人と多く出会うと良い結果に恵まれる』ということ。つまり『人との出会いを大切にしなさい』という教えです」

と、小林さん。

「岡山市内で進学塾を経営している本原康彦さんと出会って、安岡さんの教えを本格的に勉強することになりました。あれは、大きなご縁でした」

本原康彦さんは岡山市内で小学生から高校生まで、約200名を教える学習塾の経営者であり、教育者として長年、安岡正篤の人間学の勉強を続けてきた人です。

「経営顧問のコンサルタントから、岡山市に安岡人間学を長年勉強をしている人がいると教えられ、すぐに会いに行ったのです。そしてその場で、『安岡人間学の勉強会をやりませんか』と提案したんです」

月に1度の2人だけの勉強会は6年間も続き、独学分も含めると、小林さんはそのご縁で、安岡さんの著書を50冊以上読破することができたのです。

「本原さんのような方が近くにいなかったら、安岡さんの本を勉強するのに、難渋したことでしょう。絶好のタイミングで本原さんにお会いできたことは、ご縁を天が用意してくれたのでないか、と思うくらいです」