今は9世紀以来の大地動乱の時代
2014年9月に御嶽山が噴火し、戦後最大の火山災害を引き起こした。また、同年11月には長野県で震度6弱の直下型地震が発生した。
わが国は地震国・火山国であり、世界で起きるマグニチュード(Mと略記)6以上の地震の2割が日本で発生する。陸地面積でいうと世界の400分の1にしかすぎない日本列島には、世界の活火山の7%がひしめく。
歴史を振り返ると、阪神・淡路大震災以前にわが国で100人以上の死者・行方不明者を出した地震と津波の記録は、年表の通り。過去に起きた地震、津波、火山噴火といった自然災害は、すべてプレートと呼ばれる地下にある厚い岩盤の動きによって発生した。プレート運動を解析すると、将来の災害を見通すことが可能である。
▼多数の死者・行方不明者を出した地震
【1891年10.28】岐阜県を震源とする濃尾地震が発生(死者7,273名、M8.0)。
【1896年6.15】三陸沖を震源とする明治三陸地震が発生(死者2万1,959名、M8.2)。
【1923年9.1】相模湾を震源とする関東大震災が発生(死者・行方不明者約10万5000名、M7.9)。→日本災害史上最大級の被害
【1933年3.3】三陸海岸の東方200kmを震源とする昭和三陸地震が発生(死者・行方不明者3,064名、M8.1)。
【1944年12.7】紀伊半島南東沖を震源とする昭和東南海地震が発生(死者・行方不明者1,223名、M7.9)。
【1946年12.21】和歌山県潮岬南南西沖を震源とする昭和南海地震が発生(死者1,330名、M8.0)。
【1948年6.28】福井県を震源とする福井地震が発生(死者3,769名、M7.1)。
【1995年1.17】明石海峡を震源とする阪神・淡路大震災が発生(死者・行方不明者6,437名、M7.3)。
【2011年3.11】三陸沖を震源とする東日本大震災が発生(死者・行方不明者1万9000余名、M9.0)。→地殻変動が発生し、大地動乱の時代へ