幸運の新幹線「ドクターイエロー」に遭遇する「働き方」

最後に。私は「アンテナは高く、腰は低く」という言葉が好きです。これは、普通に読めば、アンテナを高くしておいて、腰は低くしておきなさいという意味に思われるかもしれませんが、「素直で謙虚でなければ、アンテナは高くならない」ことだと私は考えています。

物事がよく見えるためにも、良い人生を送るためにも、いつでも素直で謙虚かどうかを反省したいものですね。

筆者の小宮氏が新大阪駅で遭遇したドクターイエロー。この2週間後にも、同じ新大阪で再び遭遇! ビジネスマンに限らず、有能な人は常に情報感度が高い。そういう人ほどドクターイエローに出会えるのだろうか。

蛇足ですが、私は先月だけで2度も「ドクターイエロー」に遭遇しました。ドクターイエローは、その名の通り、全身が黄色の新幹線。走りながら、レールのゆがみや架線の摩耗などを点検する役割の、言わば「新幹線のお医者さん」です。めったにお目に書かれないので、一般に、これに遭遇すると「幸せになれる」とも言われています。

そのドクターイエローに2度も! 手前味噌ですが、新幹線を含め様々なことに関心を持ち、素直に謙虚に日々を送り、アンテナを高くして生きている私に神様がご褒美をくれたのかなと思っています。

漫然と生きないことは、幸運を引き寄せる行為なのかもしれません。

経営コンサルタント 小宮一慶(こみや・かずよし)
1957年生まれ。京都大学法学部卒業後、東京銀行入行。86年米ダートマス大学経営大学院でMBA取得。帰国後、経営戦略業務などに携わったのち、岡本アソシエイツ取締役就任。96年小宮コンサルタンツ設立。企業経営の助言の他、講演や執筆も。最新著は『松下幸之助 パワーワード ―強いリーダーをつくる114の金言』(主婦の友社)、『小宮一慶の1分で読む!「日経新聞」最大活用術 2015年版』(日本経済新聞出版社)、『No1コンサルタントが教える 20代の後悔しない働き方』(青春出版社)、『一流に変わる仕事力』(中経出版)など。
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