「子供が友達にケガをさせた」「飼い犬が人を噛んだ」……そんな事態に備えて、手軽な掛け金で、かゆいところに手が届く「ミニ保険」がある。日常生活における5場面別に、いざというとき役立つ商品を紹介しよう。
医療編
従来の生損保では対象にならない病気やけがなどを補償する保険もある。妊娠や出産は健康保険が適用されないかわりに、妊婦健康診査の受診票の配布や出産育児一時金が出る。それでも、数万円程度の自己負担は必要だ。フローラル共済の「なでしこくらぶ」は、妊娠前に入れば普通分娩でも入院給付金を受け取ることができる。ただし、妊娠後に加入した場合には異常分娩での入院のみ補償される。高齢出産などで入院が長引きそうな場合に備えることができるだろう。
一般の生損保には加入しにくい心の病気や既往症のある人が加入できる保険もある。トライアングル少額短期保険の「医療保険」は、うつ病やそううつ病、統合失調症や、知的障害、発達障害、身体障害の人も加入できる。エクセルエイド少額短期保険では、糖尿病患者の治療や歯周病の治療を補償する医療保険がある。また、JMM少額短期保険には、結婚式や葬儀の参列者のケガを1人100円の保険料で補償する保険がある。当日24時間が対象だが、思わぬ事故に備えられる。
高齢出産で入院費が不安!
商品・プラン名:なでしこくらぶ(フローラル共済)
●普通分娩でも受け取れる
満20歳から満75歳まで加入でき、満85歳まで更新可能。月払い2500円プランと5000円プランがあり、入院保険金は1泊目から年間30日まで保障される。
通常の入院だけでなく、正常分娩の妊娠にも保険金が支払われる。妊娠10カ月まで加入できるが、加入時にすでに妊娠していた場合は、異常分娩のみ保障。
うつで保険に入れない!
商品・プラン名:医療保険(トライアングル少額短期保険)
●統合失調症でも入れる
うつ病や統合失調症などの精神に関する病気や、ダウン症や自閉症などの知的・発達障害、視覚・聴覚・肢体不自由・内部障害などの身体障害があり、従来は加入が難しかった人でも入れる医療保険。差額ベッド代や付添介護費用など公的医療保険制度では助成されない思わぬ出費もカバーすることができる。
結婚式の参列者が事故に!
商品・プラン名:婚礼参列者傷害保険(JMM少額短期保険)
●式当日の24時間が補償される
婚礼の参列者が式当日の24時間に事故で傷害を負った場合に保険金を支払う保険。婚礼の主催者、出席者ともに対象で、1人あたり100円×参列者数の保険料で、ケガで死亡した場合には300万円、入院した場合には日額1万2000円、通院は6000円の保険金が支払われる。なお、「葬儀参列者傷害保険」もある。
ファイナンシャル プランナー。
新聞・雑誌などの保険や家計に関する執筆のほか、セミナーや講演、相談業務もしている。著書に『結婚したら知っておきたいお金のこと』などがある。