MM総研の調査によると、企業内の携帯電話、PHS、スマートフォンを合わせた従業員配布率は22.4%で、そのうちスマホの比率は5.8%だった。3年後の17年でも、スマホの割合は12.5%に留まる。
すでに個人使用では大半を占めるスマホだが、企業導入の妨げになっているのは、セキュリティに対する不安だ。同調査によると、導入に消極的な理由は、不正アクセスによる情報漏えい、ウイルス感染、端末の紛失による情報漏えい、だった。
KDDIソリューション営業本部の細井浩昭営業企画部長は、この調査結果に対し「ウイルス対策や紛失時の遠隔からのデータ消去など、セキュリティ強化のためのツールは、実は既に整っています。ただし、それを理解してもらうための難解なシステム的な話に拒否感を覚える企業も多い。ユーザー側の知識や理解とともに、こちら側の情報提供や説明が今後はさらに必要」と語る。
端末の種類によってもセキュリティには違いがあるという。「iPhoneは初めからある程度セキュリティが高い。一方Androidは細かな設定が可能で、接続するWi-Fiを制限できるといった特徴がある」(細井部長)。
近年はセキュリティ関連ツールなどの価格が下がった。大手で導入していたようなサービスが中小企業でも利用しやすくなるだろう。
(ライヴアート=図表作成)