1. 情報を減らし肝を目立たせる
コーヒークロロゲン酸の効果を伝えるグラフ。ポイントは血管機能の改善作用がコーヒークロロゲン酸と医薬品でほぼ同じという部分で、比較対象の素材が何かは重要ではない。そこで素材名をa、b、c……の記号で簡素化し、見せたい部分を強調した。
2-a. 色と数字の見せ方に工夫
色使いは全体で統一。赤は数字が増えた効果、青は減った効果。ここではコーヒークロロゲン酸が増えたことを赤、減少した酸化成分は青で強調。
2-b. 記憶に残る数字を選択
同じ数値でも「2%」より「50分の1」と記憶に残りやすい数字を選ぶ。また、プレゼン資料のイメージカラーはコーヒーなので「茶色」。
3. 単位は小さく。矢印で上昇を
グラフだけでも脂肪燃焼量が上昇したのがわかるが、この資料では「どれぐらい」という部分を伝えたいので、1~3という数字を目立たせた。「倍」の単位は数字を目立たせるために小さく。さらに矢印を使うことで「アップ」していることを強調した。
4-a. 会場の大きさも意識する
タイトルはプレゼンをする会場の広さ、集まる人数を想定し、後方からも見やすい位置に設定。この資料は150人ほどの大きな会場で発表したため、上にタイトルを置いた。
4-b. 3つの工夫で印象に残す
脂肪低減した割合の数字を赤系色で目立たせ、1kg以上体重が減った人を点線で囲む。さらに矢印で継続することの効果を際立たせる、という3段階の方法を用いた。
(小倉和徳=撮影)