既得権と表裏一体の岩盤規制がアベノミクスによる改革を阻んでいる。どうすれば打ち破れるか。“ミスター規制改革”宮内義彦氏と、若手財界人・堀義人氏が語り合った。

なぜ政治家は本気にならないのか

オリックス シニア・チェアマン
宮内義彦

【堀】宮内さんは過去十数年にわたり、規制改革会議議長などとして日本の規制改革をリードしてこられました。先日の「G1経営者会議」で当時の経験を話していただきましたが、規制改革を進めるための方策を改めてお聞きします。宮内さんが戦ってきた岩盤とは、どのようなものでしたか。

【宮内】日本経済が1960~90年ぐらいまで伸び続けた間に、多様な分野でそれぞれの制度がつくられ、その制度の中で生きる人々ができてきました。成長中はよく見えませんでしたが、気がついたら、それらが既得権益になっていた。それが、いわゆる岩盤です。