住民投票で否決となったスコットランドの独立。年間43億ポンド(2013年)にもなるスコットランド産ウイスキー、“スコッチ”輸出への影響も懸念されていた。
しかし日本にも、世界でも認められた国産ウイスキーの存在がある。スコッチ、アメリカン、カナディアン、アイリッシュとともに世界5大ウイスキーに名を連ねるジャパニーズ・ウイスキー。平成25年の輸出金額は39億8000万円。前年比160.7%だ。
「清冽な日本の水を使って仕込むと、とても繊細なものができあがります。日本人の丁寧なモノづくりと湿潤で四季のある自然に育まれたウイスキーは非常にバランスがよく、スムーズな味わい。海外で高い評価を得ています」。サントリー酒類株式会社のウイスキー部長鳥井憲護氏は、魅力についてこう語る。
ほかの酒類がアメリカやアジア圏で人気なのに対して、ウイスキーの輸出先1位はフランス。「欧州最大のウイスキー市場であるフランスは、日本文化に対する興味・関心が非常に高く、ウイスキーへの評価も高いようです」と同氏。
NHK連続テレビ小説「マッサン」でも題材に取り上げられ、話題の日本産ウイスキー。海外のものをアレンジし磨き上げていく日本流のモノづくりが根付いている。
(ライヴアート=図版作成)