生きた英語が身につくインタラクティブ授業
無料で世界最先端の授業を受けられるということは、同時に、英語の学習もできることにほかならない。
「何度でも繰り返して授業のビデオが見られるので、ヒアリングの勉強にもなります。再生のスピードも変えられ、自分の英語力に合わせた訓練もできます。字幕もついているので、文法などの確認もできます。英語学習に特におすすめなのは、エデックスの字幕機能。現在、講師が話している部分が太字で示され、字幕をクリックするとビデオもその部分が再生されるようになっています(図を参照)。英語の確認にはもってこいです」(金成さん)
字幕を見ながら音声に合わせて発話する「オーバーラッピング」や、英語を聴きながら、その後に続いて英文をオウム返しする「シャドウイング」を繰り返し練習できる。英語の文法確認だけでなく、日本人が苦手とするヒアリングとスピーキングの練習も、これならクリアしていける。
こうした英語学習は、CDやラジオ講座など、さまざまなものがあるが、MOOCがすばらしいのは、受講生同士がセッションできる討論フォーラム(掲示板)があること。わからないことを聞いたり教え合ったりしながら交流できるので、一人で学習しているより挫折者が少ないという。掲示板なら、シャイな日本人でも入っていく余地がありそうだ。しかも、生きた英語で会話ができる。
「例えば議題に対して討論しているときも、相手の意見を否定せずに自分の意見を述べる英語の言い回しなど、ディベートに慣れている世界中の人たちの生きた英語を自然に覚えることができます。また、そうした受講者との交流は、仲間意識が芽生えるだけでなく、相手の国の歴史や経済、思想、さまざまな事柄に対しての世界的な価値観を知ることにもつながり、視野も広がるようです」と、金成さん。
仕事をしながら留学疑似体験ができるMOOC。優れた英語学習ツールとしてだけでなく、世界最先端の知識や教養も身につけられそうだ。