年中無休、朝は9時から並ぶ人も

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「不揃いだが統一感がある」(樋渡氏)照明。スタバのコーヒーの香りがフロアに。雑誌は購入前から自由に読めるが、「この空間だとみんな買いたがる。ビジネス系が一番売れる」。

昨年の4月にオープンしたとき、ここにはまだジャージにサンダルを突っかけた人たちが出入りしていました。それが今では一掃されて、来る人はみんなおしゃれをしています。人は、自分のいる空間に相応しい立ち居振る舞いをするようになるんです。ここにはマイルドヤンキーなんていませんし、図書館の周囲でもおしゃれな服が売れてるんです。いいことだと思いますよ。

僕も今は市長室には入らず、毎日ここで仕事をしてます。集中できるし、スターバックスのコーヒーもあるし、調べ物がすぐできますからね。居心地のいい空間はほかの人にとっても快適だと思いますし、そうでなければどんどん修正していきます。もう少し光をあてたほうがいいとか、音楽の音量を少し下げたほうがいいとか、そうしてバージョンアップしていくのが嬉しい。選曲一つとっても、開館当初と今ではまったく変わりました。夏にレゲエ、クリスマスにはクリスマスソング等々、季節や天気によっても変えたりしています。

僕も相当注文は出しますが、ほかのお客さんからもクレームはたくさんきます。それはCCCにすぐ伝えますし、僕のところにもその内容が伝わるようになっています。「こんな雑誌を置いていいのか」とか、「音楽の音量が小さい」と「うるさい」が両方きますが、どれにも心を寄せることがすごく大事。それにちゃんと応えると、その人は一発でここのファンになってくれますよ。

CCCの増田(宗昭)社長(兼CEO)が最初に言ったのが、「ここは自宅の延長で使ってください」。だいたいこんな規模で、しかも掃除も家事もいらない書斎は自宅につくれないでしょ?

ここに来る人たちの平均滞在時間は1時間半から2時間。僕らが目標としたところを、まずはクリアしています。しかも、僕も含めて毎日来る人が8~10%を占めています。朝9時から並んでいる人もいるし、スタバで朝ごはんを食べていくサラリーマンもいます。田舎って男の居場所がないんですが、ここは年中無休で夜9時までやってますから、昼からビジネスマンがかなりいるし、仕事が終わってから夜に調べものをして帰宅する人もいます。

特に2階のキャットウォーク(狭い通路)は、Wi-Fi(無線LAN)の通り道だし電源も用意してあるので、ビジネスマンも含めてファンが多いんですが、ビジネス書がぎっしり入ったここの本棚を背にすれば、勉強しなきゃという気になりますよ。デートで来た高校生が女の子の前で背伸びしてビジネス書を買うのも、ここの空間のなせる業でしょう。実際、売り上げが一番多いジャンルはビジネス系列の書籍や雑誌。「プレジデント」も、ここにいると安いと感じるのかよく売れてますよ。